1. 鉱物学的な特性
オブシディアンはガラス質の岩石で、火山活動によって生成されます。
火山から噴出した溶岩が急速に冷却され、結晶化する時間がないため、ガラス質の外観を持つ岩石が形成されます。
このため、オブシディアンは火山ガラスとも呼ばれます。
オブシディアンは黒色が一般的ですが、灰色、褐色、または緑色のものもあります。
これらの色の違いは、溶岩中の微量元素や酸化物の含有量によるものです。
ガラス質であるため鋭い破片を作ることができますが、衝撃に対しては非常に敏感であり、取り扱いには注意が必要です。
モース硬度は、5〜5.5と比較的もろい。
2. 名前の由来
オブシディアンの名前は、ローマ人オブシディウス(Obsidius)に由来していると考えられています。
彼はエチオピアでこの石を初めて発見したとされています。
古代アステカ人は、この黒く輝く石を「テスカトリポカの鏡」と呼び、彼らの神々が人間の心を映し出すと信じていました。
和名は「黒曜石」こくようせき。
3. パワーストーンとしての効果
- 邪気を跳ねかえす性質があるので、魔除けの効果があるとされています。
- 過去の傷やトラウマからの癒しを助け、過去から解放する力を持つとされています。
これにより、前向きな未来に向けて進むためのエネルギーを解き放つことができます。 - また、潜在しているものを顕在化する力があるとも言われています。
4. チャクラとの関係
オブシディアンは、主に第一チャクラ(ルートチャクラ)に関連付けられています。
これは生命力、生存本能、安定感と結びついており、地に足をつけ、現実を直視する勇気を与えます。
5. おすすめの人
- 自己の内面を深く探求し、真実を求める人
- 邪気から身を守りたい人
- 過去の傷から癒されたい人
- 地に足をつけ、現実と向き合いたい人
6. 主な産地
- メキシコ:中央メキシコは、特に良質のオブシディアンが産出される地域として知られています。
- 日本:日本は火山地帯として知られており、特に北海道や九州地方では良質のオブシディアンが産出されます。
日本のオブシディアンは古代の石器時代の人々によって利用されました。 - アメリカ:アメリカのオレゴン州とカリフォルニア州は特に豊富で、さまざまな色と形のものが産出されます。
- ギリシャ:エーゲ海のミロス島は古代からオブシディアンの主要な供給源として知られています。
- イタリア:イタリアのリパリ島もまた、重要な産地であり、古代ローマ人によってその美しい黒い石が使用されました。
7. エピソード
オブシディアンは極めて鋭い刃を作ることができ、手術用のメスよりも細かい切れ味を持つことが知られています。
また、考古学的な観点から見ると、オブシディアンは形成時期や産地が特定できるため、発見されたオブシディアン製の工具や装飾品から古代の交易ルートや文化交流を解明する手がかりとなります。
8. 主なバリエーション
- スノーフレークオブシディアン
白い斑点が散りばめられた黒いオブシディアンで、斑点はクリストバライトという鉱物の結晶によるものです。 - マホガニーオブシディアン
褐色の斑点を持つ黒いオブシディアンで、その色は鉄の存在によるものです。 - レインボーオブシディアン
光の反射により虹色に輝く特性を持つ。 - ゴールデンオブシディアン
金色の光沢を持ち、光の角度によってその輝きが変化します。